基礎理工学科大阪電気通信大学・工学部 |
皆さんは「数式処理」という言葉を聴いたことがありますか?
コンピュータでの「計算」というと,数値的な計算(「数値計算」)がまず最初に頭に浮かぶでしょう.たとえば,円周率 の値を何億桁も計算したとかいうニュースを聞いたことはないですか.(現在の記録は1兆桁以上とか.)
これとは少し違って, のような展開や因数分解をするとか,3次方程式 を厳密に解く(, )といったようなことをコンピュータにやらせることができます.この3次方程式は整数解を持ち因数分解できるので難しくないですが,そうではない方程式は解の公式(3次方程式にもあります)を使ってもややこしい計算が必要で,コンピュータにこういう計算をやらせることができるわけです.
こういった計算を普通「数式処理」といい,Mathematica というソフトウェアが有名です.本学では,このソフトウェアのサイトライセンスを持っており,授業などで利用することはもちろん,学生諸君は在学中に限って,自分の家で使っているパソコンにも,無料でインストールすることができます.
少し Matheamtica の実行例を見てみましょう.
[図1:Mathematica の実行例1]
関数のグラフなど図を描かせることやアニメを作ることも出来ます.
[図2:Mathematica の実行例2]
[図3:Mathematica で作ったアニメなどの例: を 軸の周りに回転]
もちろん,数学の学習は,自分の手と頭だけで解く練習がとても重要ですが,こういう数式処理ソフトもうまく使えば,やれることが飛躍的に増えるわけです.
また,Mathematica には,webMathematica という付属的なソフトウェアがあり,これを利用すると,ウェブ上で Mathematica に計算をさせるようなページをつくることができます.例として,萬代研究室:webMathematicaによる数学の学習サポートシステム(またはミラー) を覗いてみてください.たとえば,数学III・Cのところにある「回転体のグラフと体積」をクリックすると,勝手に入力した関数 のグラフを 軸の周りに回転した様子を描かせることができ,しかも,マウスでグラフを動かしていろいろな視点から見ることができます.上の図3 もこのシステムで描かせたものです.(直接のリンクは 回転体のグラフと体積またはミラー.)
ほかにも,インターネットで検索すれば,いろいろなページが見つかると思います.