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山原英男 准教授,理学博士

略歴・専門分野

 奈良県の四方山に囲まれた田舎の生まれ.いわゆる団塊の世代です.小学6年のとき,中学(奈良県では有名な進学校)受験のために先生から渡されたのは理科事典だけであった.作文が苦手だったので自然と理系に傾斜していったようです.高校のときに習った数学の先生の影響で数学に進むことになる.高校の先生って重要なんだな(大学の先生よりも?).
 大学受験勉強中,近藤洋逸という人の書いた幾何学思想史に傾倒し,ほぼ1冊(半分ぐらいだったかも知れない)を手書きで写した思い出がある.ユークリッドによる平行線公理(与えられた直線latex math image上にない点latex math imageを通る,latex math imageと平行な直線はただ1つ存在する)との2000年にも及ぶ格闘(「異なる2点を通る直線はただ1つ引くことができる」など5つの公理があり,最後の公理が平行線公理である.公理とは,天から降ってきたものとして理屈抜きに認める命題をいう.長年この平行線公理は,公理ではなく,他の4つの公理から証明されるべきものと考えられてきた)とロバチェフスキーやボヤイ等による発想の転換に感動した.非ユークリッド幾何の誕生である.
 大学時代は1970年はじめの学園紛争時代と重なる.この頃は山登りがメインの生活であった.滝をよじ登っていて墜落し,危うく...ということもあった.大学院入試にかろうじて合格し,当時偏微分方程式(解析学の一分野)の大御所といわれた溝畑茂教授の下で勉強することになった.その頃与えられたテーマ(偏微分方程式系に対する初期値問題)を延々と今までやっています.
 大学院(前期課程と後期課程)を5年間で満期退学(卒業は無い)し,幸いにも本学に就職することが出来ました.以来30年位になりますが,研究の方は「遅々として進まず」.最近は,数学はじめ理系を敬遠する風潮を嘆き,これからの若者に自然現象や数学現象を自分の頭で理解し納得する喜びを伝えることができたらいいのに,と考えています.

研究紹介

 研究テーマは「線形偏微分方程式系の初期値問題」です.
 たいていは,時間変数latex math imageと空間変数latex math imageを分けて表します.空間次元latex math imageの場合の方程式系(方程式の個数と未知変数の個数をともにlatex math imageとしたときで,さらに正規系のとき)は次の形で表されます.>>続く

高校生の皆さんに向けて

地球の大きさを測ろう

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私は奈良県の四方山の中に育ったせいか,「遠くへ行きたい」願望があった.「知らない街を...知らない海を...」という歌があったが,とにかく「知らない世界へ...」飛んでゆきたい願望があった.>>続きはこちら